
※大きなダチョウの羽の毛を一本一本バラバラにしたものです
1800年代に南アフリカで確立されたダチョウ産業ですが、この頃のダチョウ産業は皮でも食肉でもなく、羽に依存していたそうです。
というのも、それ以前の流れとして、マリー・アントワネットやエリザベスT世がファッションとしてダチョウの羽をとても珍重していた
からです。
当時のファッションを思い浮かべて下さい。
ヒラヒラでフリッフリでリボンがいっぱいで、胸元を宝石を飾って、そして頭には帽子をかぶっていますよね。
この帽子にたくさんのダチョウの羽が使用されていたそうです。
南アフリカからの輸出品ランキング第4位がダチョウの羽というのですから驚きです!
ただし、ファッションは流行廃りがありますから、ダチョウの羽も価格は乱高下。
どっかの女王様がパーティーで使ってた、なんていうと価格が2倍・3倍なんてこともあったようです。
とはいっても、この羽人気は自動車が普及するまでの話です。
自動車の天井は低いので、デカイ羽をつけた帽子をかぶっていては不便ですし、景気の低迷とも相まって、ダチョウの羽産業は1900年代頭には崩壊といってもいい状況に・・・。
そして皮や食肉の市場開拓に向かっていったようです。
↑のダチョウ産業の流れは、もちろん対ヨーロッパのもの。
アフリカ内部での需要としては食肉として重要視していた地域だってあったでしょうし、食べれば皮だって利用するでしょうから皮製品もあったと思います。
ただ、対ヨーロッパを意識してアフリカで生まれたダチョウ産業は、養豚や養鶏など他の酪農とは違った性格や雰囲気を感じてしまいます。